野の花図鑑トップへ 前のページへ戻る野の花図鑑トップページへ→

ハマボウフウ(浜防風) セリ科|ハマボウフウ属

ハマボウフウ
撮影日:2006年5月14日|場所:千葉県上総湊

5月中旬頃から7月頃まで、ちょうどハマヒルガオが咲く時期に、全国の砂浜で目にすることができます。
花は、小さな白い花の集まりで、複散形花序(ふくさんけいかじょ)の大きさは、30cm以上になるものもあり、一見、どことなくカリフラワーを思わせます。
昔から、漢方の解熱薬ボウフウ(防風)の代用として用いられたために、ハマボウフウという名前がついたようです。
また、海岸の砂地であればどこにでも生えている雑草のように見えますが、正月のあしらいや刺身のつまなど、日本料理に欠かせない高級食材の一つでもあるようです。意外です。

<2011年6月10日>
もうひとつ、興味深いのは、この果実です。最初は、白っぽいとげが生えた直径2cmほどの球体で、しだいに褐色になり、まるでマンガに出てくる原始時代のこん棒のように見えます、どことなくユーモラスで、このまま飾っておきたくなります。 これは、丸く大きな種子ではなく、小さな種子が集まって球形になっているもののようです。

ハマボウフウ ▲花が終わった直後の果実。   ハマボウフウ ▲熟してきた果実のアップ。

 
ハマボウフウ・メモ
■ハマボウフウの特徴
ハマボウフウ ▲砂地に広がる花。
茎は短く、根元から葉が出て砂の上に広がります。 葉は、2回3出複葉で、厚く光沢があり、縁には不揃いの鋸歯があります。
ハマボウフウ ▲カリフラワーのような花
5月〜7月頃、茎の先から20cmほどの複散形花序(ふくさんけいかじょ)を出し、太い花柄の先に小さな花をたくさん付けます。 茎の上部と花柄には、白い毛が無数に生えています。