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セッコク(石斛) ラン科|セッコク属

セッコク
撮影日:2006年6月4日|場所:東京都高尾山

まだ、山に登る元気が残っていた5年ほど前、高尾山に花を探しに行って見つけたものです。
ただ思いついて突然出かけたため、予備知識もなく、梅雨時だから何か花ぐらいあるだろうと、を登っていくと、数人人だかりがしていて、上を見ています。
目線を追ってみると、なんと杉の老木に、白い花が咲いているではありませんか。
しかも、その一本だけではなく、周りの数本にも咲いています。
双眼鏡で覗いてみると、どうも杉に寄生している植物が花をつけているようです。
はじめて見る花なので、周りの人に聞いてみると、「セッコク」と言う花であることがわかりました。そこにいたほとんどの人が、この花を目当てに登ってきたということでした。
非常に遠く高い所にあるので、200mm程度の望遠ではまったくダメ。昔のフィルム用の300mm(600mm相当)をデジカメに付けて三脚を据えたところ、三脚が野草用の軽く小さな三脚だったので、ファインダーを覗いてみると、ぐらぐらと安定しません。曇り空でシャッタースピードも稼げず、おまけに、ピント合わせも手動です。
結局、ほとんどがブレブレ、ピンボケの写真で、かろうじてなんとかわかる程度の写真は、ここに掲載したこの数点のみという情けなさでした。

そこから、頂上まで登る間にも、セッコクが寄生している杉を数本見つけました。
頂上近くの売店で「高尾山・陣馬山 花ハイキング」という本があったので買ってみると、セッコクは、その日たまたま登った6号路コースにしか咲いていないようで、とてもラッキーでした。
そのほかの野草は、あまり見つけることはできませんでしたが、いろいろな木の花が咲いていて、満足。帰りも歩いたので非常に疲れましたが、まあ充実した一日でした。
去年も行ったのですが、もう歩く元気がなく、行きも帰りもケーブルカーを使ってしまったので、変わった野草を見つけることはできませんでした。

 
セッコク・メモ
■セッコクの特徴
セッコク ▲杉に寄生するラン科の花。
セッコク ▲遠目に見ると杉の花のよう。
セッコク ▲まるで満艦飾です。
セッコクは、日本の中部以南に分布し、岩や大木に着生するラン科の着生植物だそうです。
花弁の付け根の辺がほんのりとピンクがかった白いかわいい花で、観賞用として栽培されているということです。
そういえば、去年行った時は、頂上近くの植物園の前で、鉢植えを売っていました。
セッコク ▲枝の先にも
沢沿いの杉の大木を観察しながら歩いていると、木全体を覆っているものは先の1本だけでしたが、少しだけ着生しているものは、ところどころで見つけることができました。