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ハキダメギク(掃溜菊) キク科|コゴメギク属

ハキダメギク
撮影日:2003年7月27日|場所:千葉県泉自然公園

「ハキダメギク」とは、また可哀そうな名前ですが、これも牧野先生が掃溜めに咲いていたこの花を見つけて命名されたのだそうです。
花は5ミリ程度、よく見ないとわからないような花なのですが、こうして拡大してみると、名前に似合わずかわいい花です。
花期は。6月頃から9月終わり頃まで、ちょっと日陰で湿り気のあるところや、ゴミ捨て場などに群生しています。
ゴミ捨て場などに多く見かけるのは、好窒素性植物だからだということです。
背丈は10〜50cmで、横に這うようにして伸び、途中数回枝分かれして、その先に花柄を伸ばして花序を付けます。花は、キク科特有の舌状花(五枚)と筒状花から構成されています。
花の受粉がすむと筒状花はそう果を付けますが、これもキク科の特徴で、そう果には2ミリ程度の冠毛が付いていて、タンポポの綿毛のように、風で遠くまで飛ぶようになっています。

 
ハキダメギク・メモ
■ハキダメギクの特徴
ハキダメギク ▲5ミリほどの小さくかわいい花。
花は、花弁の先が三裂した白い花弁の舌状花5個と、20〜30個の黄色い筒状花で構成されています。
花柄や茎、葉には白い腺毛が生えています。
ハキダメギク ▲シソの葉のような下の葉。
葉は、3〜7cmほどで、上の方では細長い線形ですが、下に行くに従って大きく、また幅も広がって、シソの葉の様な卵型になっていきます。
葉の先はとがり、縁は鋸歯状になっています。
ハキダメギク ▲鋭くとがったそう果の冠毛。
そう果(種子)には冠毛が付いていて、風に乗って飛ぶ仕組みになっています。
冠毛は、10数個に分かれた、先のとがった細い花弁状で、見た目、とてもかわいい感じです。