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撮影日:2009年8月22日|場所:皇居東御苑
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「ミズヒキ」という熨斗袋に使う水引に似たタデ科の赤い花があり、また、「ギンミズヒキ」という白い花があるため、それらの花とイメージが似ている、この黄色の花を「キンミズヒキ」と呼ぶようになったようです。
名前の由来の元になった「ミズヒキ」は、昔から、その姿や形が愛でられ、茶花や生け花として古くから親しまれてきた花で、俳句の秋の季語にもなっていますが、このキンミズヒキとは何の関係もありません。
キンミズヒキは、花よりも「引っ付き虫」として親しみ深いのではないかと思います。
キンミズヒキの実には、非常に細かな棘があって、移動する動物などにくっついて繁殖します。子供頃、この実を取って、服にくっつけたり、投げたりして遊んだものです。
このキンミズヒキは、漢方薬や民間薬としても使われてきました。
漢方では、「竜牙草(りゅうげそう)」と呼ばれ、血液凝固や止血剤として使われ、また、抗菌、消炎、鎮痛作用があることから、健胃、下痢止めにも使われてきたということです。
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キンミズヒキ・メモ
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■キンミズヒキの特徴
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山道の林の縁や藪などに群がって生育。8月から9月にかけて茎を伸ばし、茎の先に総状花序を付け、8〜10mmほどの黄色の花を、下から上に向かって次々に咲かせていきます。
果実は、縁にかぎ状の棘を持ち、動物や人の衣服にくっついて散布されます。
葉は大小不揃いの5〜9枚の小葉からなり、葉の付け根には托葉があります。
茎には長い毛が生えています。
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▲果実にはかぎ状の棘があります。
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▲林の中の藪に繁茂するキンミズヒキ。
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