●フキノトウ03.01.25
●サザンカ02.11.24
●カヤ02.10.13
●クルミ02.09.28
●ホオズキ02.09.23
●アキグミ-202.09.23
●アキグミ-102.09.08
●コスモス02.08.31
●サルスベリ02.08.23
●トキワハゼ02.08.20
●ネムノキ02.08.18
●コウホネ02.08.13
●キツネノカミソリ02.08.12

トキワハゼ
02.08.20
語るに堕ちた話である。

泉自然公園でキツネノカミソリを撮影した後、草原で昼の弁当を食べ立ち上がろうとした時、女房が
「その花はもう撮ったの」という。
足下をよく見ると、紫色の小さな花が咲いている。忘れもしないバ××グサだ。(バ××とは、庄内地方の方言で女性のあそこのこと。なぜかトキワハゼのことをそう呼んでいた)

◆  ◆  ◆

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小学校4〜5年の頃だったと思う。梅雨も終わってもうすぐ夏休みという、暑い日だった。私は下痢ぎみで、授業が終わる頃からずっと大の方を我慢していた。学校のトイレは汚く、また、トイレに入っているところを見られると友だちにひやかされるので、急いで家に帰ろうとしていた。ところが、貴船の森を抜けて貴船川に差し掛かった時はもう我慢も限界に来ていた。道から20〜30メートル貴船川沿いに、田んぼの畦道を入ったところに大きな柳の木があり、周りには背の高い草が生えているところがある。私は前後を見回し、そこに素早く駆け込んで用を足した。その田んぼの畦道には一面にバ××グサの花が咲いていたのである。私は用を足しながら、その花を摘んで、じっくりと観察したのであった。
次の日、学校にいくとみんなが一斉に「バ××グサさ、ばんば垂れだ、バ××グサさ、ばんば垂れだ」と囃し立てた。「ばんば」とは大便のことである。要するに「トキワハゼの上に大便をした」と囃されたのである。最初何のことか分からなかった。というより、なぜばれたのか不思議だった。誰にも見られたはずはない、前後に人はいなかった。
「誰がそんなことを言ったんだ。証拠を見せろ!」
といいはって、大げんかになったのであるが、今思い出しても恥ずかしい出来事だった。
数日後、ごく親しい友人にその理由を問いつめると、柳の木の下の大便の上に、私の漢字の書き取りの答案用紙が落ちていたというのである。名前が入った紛れもない証拠品を残してしまったのだ。
しばらくは、その答案用紙が気になって、回収しなければと思っていたのだが、その勇気もなく、しばらくするといつの間にかそんな話も聞かなくなり、そのままになってしまった。いま、改めて考えてみると、その答案用紙はどうなったのか、風に飛ばされたか、あるいは土と化して自然に還ったのか。気になる話である。

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花に対するイメージは人さまざまである。特にあるできごとと絡むとそれが強烈な思い出として残ってしまう。
トキワハゼは、よくみると非常にかわいい、だけども子供の頃に覚えた名前から連想するせいか、ちょっと卑猥な感じがしないでもないし、どぎまぎしてしまう。小学生の時の思い出は、いまでは笑い話ではあるが、いまだにトキワハゼは嫌いである。

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