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▲初めて作った手彫りの「メザシ」。直径4cmほどの何の木かもわからない細い流木を、ステンレスの切り出しナイフで彫ったもの。
長さ約11cm。透明水彩絵の具で薄く色を付け、泥絵具の銀でメザシの質感を出している。 |
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なぜ木彫りなのか。まず、木彫りにはまったきっかけから話してみましょう。
写真のデータを調べてみると、初めて木彫りを作ったのは2005年の秋でした。
9月の連休で、たまたま仕事も暇で、家でメザシを肴にビールを飲んでいた時、メザシを何となく眺めていて、その形の面白さに気付きました。
これもたまたま、その日の昼に、近くの海岸で拾ってきた小さな流木が傍にあったので、酒の勢いも手伝って、子供のステンレスの切り出しナイフを借り、メザシを彫り始めたのですが、2時間もすると何となく完成。
色を付け、家族に見せると、上手だとか、本物みたいなどとお世辞を言われ、すっかりその気になってしまいました。
翌日、今度は素面で朝から、キッチンの壁に飾ってあった赤唐辛子のリースから唐辛子を一本抜き取り、それを見ながら唐辛子を作ってみました。
意外にうまく行ったので、調子に乗り、今度は図鑑を見ながらハゼを作って、家族に見せたところ、家族はもうほとんど無関心。 ふ〜んと言った感じでコメントもなし。
すっかり木彫り熱も冷めてしまい、そのまま木彫りのことは忘れていました。
三年ほど前に体調を崩し、ぶらぶらしていたのですが、さすがにこれではまずいと思い、何かしようと考えていた時、これもまた、たまたま図書館で根付の本を見て、これなら私でも出来るのではないかと思い、安い4本セットの彫刻刀と「木で彫る根付入門」と言う本を買ってきて始めたのが、木彫りにはまるきっかけでした。
本当にたまたまが重なって、面白半分で始めたことが、あとで死ぬほど苦しむことになるとは、この時はまったく気付いていませんでした。
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▲二作目の赤トウガラシ。この木も何の木かわからない流木なのだが、ちょっと粘り気があってきめ細かな、川に生えている柳の様な木で、非常に彫りやすかった。
長さ約9cm。最初はこの赤トウガラシをたくさん作って、木のリースを作ろうと考えたのだが、家族の無反応で挫折。
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